2011年 7月11日

集まって頂きありがとうございました!

子ども全国ネットキックオフミーティング

2011年7月12日、
あの、震災から4ヶ月が過ぎて…というこの日、
私たち、「子ども全国ネットキックオフミーティング準備会」による呼びかけに応え
400人を超えるお母さん、お父さん、関係者のみなさんが集ってくださった会場。
ステージにいる私たちにも、その熱気は十分に伝わってきました。

(撮影:川辺章生)

ネット上で呼びかけたのが、ほんの1週間前という緊急集会の様相でしたが
それにも関わらず、前日までの申込みで400名近く、
当日も多くの方が受付にいらっしゃり、会場はほぼ満員。
たくさんの報道関係者が座席をとりまくように集まってくださいました。

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(写真をクリックすると拡大します)

準備会でも6月下旬まではミーティングを呼びかけることすら考えてなかったわけで
そう思うと、各地でみなさんが行動している、そのことが、
”みんな、こういう集会を待っている、いま、開かなくては!”
と私たちに思わせたわけで、当日の熱気がそれを物語っていました。

第2部の「であおう」(地域ごとのミーティング)でその盛り上がりは一気に最高潮に達し
第3部で登場してくださった山本太郎さんのあいさつや
「エイ エイ オー!」で〆となるまで、そのままの盛り上がりでした。

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準備会からの提案である「1000回茶話会」「1000万署名」「子ども独自基準」などに加え
会場のみなさんから提案された、いくつものアクションが
この日のミーティングの成果でもあり、この会の第一歩を記すものとなりました。
ここから「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」は始まります。

nuuさんの声が響き始めると、それまでの会場のざわめきは静寂に変わりました。
“しあわせ しあわせ しあわせって なんだ”
そのまっすぐな問いかけが、静かに、そして力強く胸にせまってきて
いつの間にか、涙があふれていました。
子どもたちの未来のしあわせをただただ願って、ここまで走ってきた私たち。
そう、思いは一つ、子どもたちを守り、子どもたちのしあわせを願うこと……
その思いに会場中が包まれた歌開きでした。

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* * * 第1部 つたえよう * * *

準備会からは、きょうのこの会にいたるまでの出会いと軌跡、
そして、みなさんで共通認識としたい放射能に関する知識を語り、
全国各地から集まってくださった方に、自分たちの思いを語っていただき、
座談会「ふくしまのいま」では、6人それぞれの福島からの思いを語っていただきました。

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あたりまえの家族の暮らしも、学校も、地域も、あたりまえの子育てもが、
ありえない状況におかれている福島の現状を
現地に住んで、現地に入って「未来の福島」を守ろうと活動しているみなさんの声から
そのままお伝えしたいと設けた時間です。
まず、関心と心をかたむけ、知ることから始めなくてはと、あらためて思った時間でした。

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「葉っぱを触ってはいけない…」
子どもにそんなことを伝えなくてはいけない毎日がいつまで続くのかと悩み、
そうして母子を避難させた父親。
友だちや部活をあきらめきれない中高生を父親のもとに託し、
3歳の小さな女の子だけを連れて実家に身を寄せる母親。
生まれ育った故郷で、高濃度の被ばくの中、危険とも思わず暮らす人びとに
どうやって故郷の未来の危機を伝えようかと、何度も何度も足を運ぶ人。
福島県内では比較的汚染の少ない地域ということで、
避難区域から避難した父子家庭の女の子を預かり育てる人。

みんな、同じ場を共有しながら伝わってくる苦しみが、
ネットの中からのそれとはちがって
体感を通して私たちに伝わってくるようでした。
「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の副代表である佐藤幸子さんからの
障がいをもつ仲間たちが、仕事も減り、避難もしにくい中、被ばくしつつ暮らす現状と
これから、子ども福島ネットがやろうとしていることについてのお話があり、
子ども福島ネットとつながる「子ども福島情報センター」の丸森あやさんからは、
健康相談会で見えてきた子どもたちの健康被害と、市民測定所の開設などの報告がありました。
私たち、子ども全国ネットにとっても、
福島の子どもたちのことは、福島の問題じゃない!
私たちの、全国、全世界の問題として、目と気持ちを向け
支え続けていくことの思いを新たにしました。

* * * 第2部 であおう * * *

第1部の最後、福島の座談会に耳を傾け、真剣に聞いてくださりながらも
会場中のみなさんが「語りたい気持ち」が一杯なのが伝わってきていました。
それが、一気にはじけた、地域ミーティングタイムでしたね。
あの時間の熱気は、思い出しただけでも胸が熱くなるほどです。
きょうの主役は、紛れもなく集まってくださったみなさんだと
駆けつけた報道関係者にも伝わったことと思います。

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* * * 第3部 つながろう * * *

どんなに時間が終了したことを伝えても、なかなか終わることができないほどの
きょうここで同じ思いをもつ仲間と出会えたことへの強い思いが、
第3部の各地からのアクション提案に表れていました。

各地からのアクション提案はこちらから>>  

撤収時間の都合で、各グループほんの1分しか発表できないなかで、
同じグループの仲間の思いを伝えてくださったみなさんの
1つずつのアクションが「つながって動かしていこう」という期待にあふれていました。

時間がなく準備会からの提案は、みなさんが発表している間
後ろに映し出すだけになってしまいましたが、
以下のようにまとめました。

1) 「代表者会議」全国の各団体の代表者会議の開催
2) 「福島支援」福島の子どもたちの保養・疎開、食料支援、情報支援など
3) 「子ども独自基準」子どもの安全を守るための食品の独自基準値の設定
4) 「市民測定所」市民による食品放射線計測センターの起ち上げ
5) 「1000ヶ所茶話会プロジェクト」放射能の正しい知識を広めるための茶話会の開催支援
6) 「1000万人署名」子ども全国ネットが中心となっての1000万人の署名

まずは、今回のキックオフミーティングを受けて
ファーストアクションミーティング イベントを7月末に開催します。

この会は、「ネットワーク」です。
全国組織ということではなく、全国でつながる団体をいかにつなげ、大きなうねりにしていけるか、
準備会あらため事務局では、そこに重点をおいて検討しています。

各グループからのアクション提案は、それぞれがまとめたものとして
近くアップする予定です。

キックオフミーティングのほうは、このあと、
福島疎開訴訟を支援する柳原敏夫弁護士による
活動の支援要請と近く来日するECRRのバズビー教授の講演会の告知があり、
その後、登場したスペシャルゲスト、山本太郎さんの力強いメッセージが続き、
最後は野呂美加さんが登場し、
「子どもたちへの愛」の強さをみんなで再確認したところでお開きとなりました。

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このあと、夜の部では、運営に関するミーティングを行いました。
それについては、また別途ご報告申し上げます。

この場を借りて、キックオフミーティングの開催にいただいた多くのご支援ご協力に
心からの感謝の意をお伝えしたいと思います。
ありがとうございました。
短期間の準備で、不具合や不都合も多々あったミーティングでしたが、
いま、とにかく集えたことの意味を大切に、その後を続けていきたいと思います。
そして、終了後も休みなく動いている準備会メンバーによって
ここからの第一歩は着実に動き始めています。

いつか、2011.7.12という日が、大きな始まりの日として記憶されるよう
このネットワークが歩き続けていけるよう、
つながる人たちと共に、支えていきたいと思っています。
より一層のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

※会場の時間の都合で、最後のほうや終了後は追い立てるような形になってしまったこと
会場側の方もどうにもできなかったマイクの不具合や音量低下で聞き取りにくい方がいらしたこと
準備会一同、心よりお詫び申し上げます。

※当日のカンパも、36,176円も集まり、
子ども全国ネットのオリジナル缶バッジも、17,300円の売上がありました!
ご支援ありがとうございました!!

※この日の模様はTBSテレビ「ニュース23」で報道されました。
『放射線から守れ、全国から母親らが集結』